歯周病が引き起こす様々な病気
歯周病と肺炎
免疫力、抵抗力が低下しているところに、他人の菌が感染するということもありますが、たいていは口の中のケアがされず、さまざなま悪玉細菌が放置されてしまい、つばを飲み込む、食事をするなどの際にそれが誤って肺に入ってしまうことでも「肺炎」は引き起こされているのです。重度の歯周病の人は、歯周病の細菌が肺に感染して肺炎を引き起こしやすいと言われています。
肺炎を起こす感染経路
空気中の細菌が気道を通って肺に入り肺炎を起こす。
唾液(歯周病菌を含んだ)が気道に入り肺炎を起こす。
(誤嚥性肺炎/ごえんせいはいえん)
どんな人が誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を起こしやすいか?
- 高齢者
- 脳卒中を起こした方
(寝ている間に少ずつ歯周病菌の入った唾液が肺に流れ込み、肺炎を引き起こします。) - 認知症の方
- 介護者
- 手術後(体の抵抗力が下がっているため)
誤嚥予防の対策
口腔清掃
(電動歯ブラシによる歯磨きや舌苔(舌の汚れ)を拭い落とす)が大変重要です。
抗菌性洗口剤(コンクールF)を用いてうがいをする。
食事中は30度~60度ベッドを起こす。(寝たきりで食べると誤嚥しやすい)
食事の時間は30分ぐらいが適当。
食べ物は液体状のものや細かい刻み食よりも、少し粘り気のあるゼリー状やペースト状のものが誤嚥しにくい。
肺炎の治療
抗生物質で治療できますが、高齢者や要介護者の方は抵抗力が弱くなっているので、肺炎が長引きます。
抗生物質の利かない耐性菌ができてしまったりして、命にかかわることもあります。
早産や低出生体重児出産には次のような様々な原因があります。
- 喫煙
- 飲酒
- 歯周病・歯槽膿漏などの感染症
中度以上の歯周病にかかっている母親から生まれた子供は、健康な歯肉の母親に比べて、約7倍以上の確率で低出生体重児を出産しています。
歯周病が早産・低出生体重児を招く原因
歯周病菌が炎症を起こした歯肉の血管から血液中に入り、それが羊水内に入って胎児の成長に影響を及ぼすと考えられています。
歯周病・歯槽膿漏が早産を誘発するメカニズム
| 歯周病・歯槽膿漏による炎症によってサイトカインとプロスタグランディンという物質が作られる。 | 妊婦の血中サイトカイン濃度は出産のゴーサインとみなされる。 | プロスタグランディンという物質が多量に作られると、胎盤が早期剥離する。 |
低出生体重児の特徴
下記の理由により新生児死亡の原因となったり、新生児の健康を妨げたりします。
- 肺がふくらみにくいため、呼吸がうまく出来ずに酸素欠乏症になりやすい。
- 低体温になりやすい。
- 感染に対する抵抗力が弱い為、病気になりやすい。
- 栄養を取ることが難しい(乳を吸う力が弱く、吸いついてもすぐ疲れて眠ってしまう。)
歯周病と肥満の関係
肥満者ほど歯周病になりやすい人が多いという報告があります。
肥満者は歯周病に1.5倍かかりやすい。
歯周病と脳梗塞の関係
重度の歯周病がある場合は、歯周病のない人に比べて脳梗塞を発症する危険が高いことが報告されています。
・脳卒中:2倍
歯周病と狭心症・心筋梗塞の関係
重度の歯周病のある人ほど狭心症や心筋梗塞などの冠状動脈硬化による心臓疾患になる危険が高くなることが報告されています。
・冠動脈疾患:2倍
・動脈硬化
歯周病の細菌感染が動脈硬化を悪化させるという説があり、動脈硬化が脳梗塞や心筋梗塞の直接的な原因とされています。



